イラク戦争と世界 斎藤直樹著

イラク戦争と世界 目次


始めに
第一部 イラク戦争への道
 第一章 アメリカとイラクの確執と反目
  第一節 知られざる戦い―イラン・イラク戦争
    イランとイラク
    狙われたイラン
  第二節 湾岸危機から湾岸戦争
    湾岸危機―イラク軍のクウェート侵攻事件
    立ち上がるブッシュ
    経済制裁の発動
    カードを切るフセイン
    調停案
    強硬路線に転ずるブッシュ
    孤立するフセイン
    武力行使委員決議の採択―たじろくフセイン
    最後の外交努力?
    開戦
    フセインの奇策―イスラエル攻撃
    追い込まれたフセイン
    ゴルバチョフの演出
    地上戦と湾岸戦争終結
  第三節 湾岸戦争後の進展
    安保理事会決議六八七
    停戦の維持
    イラク大量破壊兵器の査察―「いたちごっこ
    経済制裁の継続、緩和、解除
    反フセイン勢力への支援―「飛行禁止区域」の設置
  第四節 「同時多発テロ事件」とアフガニスタン攻撃
    ブッシュ政権の発足
    ブッシュ政権の対イラク政策
    「同時多発テロ事件」
    戸惑うブッシュ
    ウサマ・ビンラーディン
    アフガニスタンへの飛び火―タリバンの崩壊
    ソ連軍のアフガニスタン侵攻事件
    ムジャヒディンとタリバン
  第五節 イラクへの飛び火―「やり残した仕事」の始動
    「悪の枢軸」とブッシュの真意?
    「先制的行動」の必要性
    国連総会でのブッシュ演説
    「米国国家安全保障戦略」―ブッシュ・ドクトリン


第二部 イラク戦争
 第二章 イラク危機からイラク戦争
    ブッシュ対フセイン―決着の時
    一一月の悪夢―安保理事会決議一四四一の採択
    イラクの決議受諾
    査察の再開
    イラクの申告書
    シラクの独自外交
    狼狽えるブレア
    査察団の正式報告
    「第二決議」の必要性
    ブッシュ政権の機密情報開示
    強攻策に出るブッシュ
    反発する仏独露
    「第二決議」を巡る攻防
    ブッシュの「最後通告」
    イラク戦争―開戦
    バクダッド歓楽と米英連合軍の勝利
    安保理事会決議一四八三の採択―戦勝国による権益確保?
 第三章 課題と展望
  第一節 国連の役割と限界
    安保理事会決議一四四一
    国連査察団による査察
    イラクの申告書
    国連査察団報告
    「第二決議」を巡る論争
  第二節 開戦は何故、回避できなかったのか
    戦争回避の努力
    仏独露三国共同宣言と仏独露三国覚書
  第三節 イラク攻撃の法的根拠
    ブッシュ政権の先制攻撃論
    主権国家に認められた武力行使
    自衛権の行使
    安保理事会から委任された武力行使―集団的安全保障への参加
    安保理事会から委任された武力行使―「人道的介入」
    安保理事会決議一四四一と「第二決議」の必要性
    三つの安保理事会決議による正当化?
  第四節 イラクの戦後復興と国連
    戦勝をたてに権益確保に出るアメリ
    安保理事会決議一四八三の採択
  第五節 イラク―どうなるフセイン
    アフガニスタンイラク
    反フセイン各派
    チャラビの不評
    イラク反体制派による暫定行政機構準備会合
    受け皿政権へのブッシュ政権の曖昧さ
  第六節 どこへ行くアメリ
    「一国主義派」と「国際協調派」の確執
    「一国主義派」と「国際協調派」の和解?
    アメリカの一国主義とたじろぐ世界
    アメリカの一国主義の行方
  第七節 戸惑う欧州諸国
    イギリス―アメリカとの「運命共同体
    フランス―独自外交
    ドイツ―平和主義国家の願い
    ロシア―親イラク国の反発
  第八節 狼狽える中東各国
    安保理事会決議一四四一と中東諸国の反応
    戦後を迎えて―八ヵ国外相緊急会議
    カタール―小国の知恵
    クウェート―ブッシュへの恩返し
    トルコ―維持の米軍駐留拒否
    サウジアラビア―苦しい「お家の事情」
    ヨルダン―「負け組み」はご免
    シリア―「明日は我が身」?
    イラン―われ関せず
    イスラエル―「招かざる客」?
  第九節 ビンラーディンとアル・カーイダ
    ビンラーディンの特異性
  第十節 「第三幕」―北朝鮮への飛び火?
    矛先を向ける金正日
 第十一節 イラク戦争と日本
    湾岸戦争と「平和ぼけ」日本の対応
    支持し続ける小泉内閣
    開戦と小泉内閣
    戦後復興と日本の出番?
    大量破壊兵器の発見と武力行使の是非
    アメリカ一国主義と日本


結論にかえて―ミニチュア化した「文明の衝突
    アナン国連事務総長ブッシュ政権批判
    ブッシュ政権の先制攻撃論―「先制的自衛権」の合法性?
    安保理事会での審議
    アナン演説と国連改革
    最後に


巻末資料―イラク戦争を巡る推察
参考文献
あとがき
索引